トップ 古賀で働く 株式会社ピエトロ 吉田様

WORK

2024.03.21

自分が働く会社に誇りを持つ幸せ。仲間や地域に感謝しながら気持ちを込めておいしいものをつくる。

ものづくり
1980年、福岡市・天神で小さなスパゲティ専門店からはじまった「ピエトロ」。今では北海道から鹿児島まで全国に45店を展開しています(2024年3月現在)。また、お店でおいしさが評判になり、販売を始めた「ピエトロドレッシング 和風しょうゆ」は、2023年5月に累計出荷本数が3億本を突破しました。そんな大人気のドレッシングをはじめ、ピエトロの商品を作っている工場は古賀市にあります。工場で長年働いている吉田美幸さんを訪ねました。

―まずはピエトロと古賀市の関わりについて教えてください。
ピエトロの歴史は、1980年に一軒のスパゲティ専門店からはじまりました。当時は珍しかった茹でたての麺を提供するため、パスタを茹でる待ち時間にお客様にサラダを出していたところ、「このドレッシングだと、野菜嫌いの子どももサラダを食べるので、分けてほしい」というお声があり、おすそ分けがきっかけで、ドレッシングの販売がはじまりました。そのうち販売が本格化し、生産本数も増えたことから、1990年にここ古賀市に工場を構えました。古賀市を選んだのは、交通の便の良さなどが決め手になったと聞いています。

ピエトロのすべての商品を製造している古賀市の工場

―古賀市には工場が3つあるそうですね。
はい、ドレッシングを製造する第一工場、レトルトや冷凍の商品を製造する第二工場、そしてドレッシングに使うたまねぎの皮をむく第三工場があります。2025年秋には、これらを統合して「Pietro Factory Park(ピエトロファクトリーパーク)」をオープンします。大型の公園・古賀グリーンパークのすぐ近くで、レストランやショップを併設し、工場見学や限定商品の販売、イベントなども行う予定です。

―地域に開かれた工場になるのですね。吉田さんは長く工場で働かれていると聞きました。
私は糸島出身で、2008年に高校を卒業してピエトロに入社しました。もともと料理が好きで飲食業に興味があり、レストランだけでなくドレッシングにもなじみがあるピエトロを志望しました。最初の1年はレストランで働き、その後はずっと工場に勤務しています。

―工場ではどんな業務をされているのでしょうか?
まずは第一工場でドレッシングの製造を担当しました。ピエトロは手作業にこだわっていて、例えばドレッシングに使うたまねぎは全て人が包丁でカットして、寸胴鍋で作っているんです。もともとレストランから始まった会社ということもあり、機械で作るのではなく、人が「おいしくなあれ!」と気持ちを込めながら作ることで、仕上がりのおいしさが違ってくると実感しているからです。レトルト商品も人が直火で具材やソースを炒めて、香りが出てきたら次の具材を入れてと火加減やタイミングをみながら作っています。工場で製造するというより、調理をしている感じですね。

―まさに先ほど工場を見学させてもらって、一つひとつ人の手でされていることにとても驚きました。
今、勤めている第二工場では、レトルトや冷凍の商品を作っています。冷凍ドリアの場合はバターライスの上にソースをムラなくのせて、具材のカットやトッピングを行う工程も全て人がやっていて、おいしそうに見えるように見た目も意識しています。工場で自動化を試したこともあるのですが、お客様においしさと感動を届けるためには手作業が一番ということで、創業当時からのこだわりを守り続けています。

ピエトロのこだわりは、気持ちを込めた手作業

―いやあ、すごいですね。吉田さんは仕事をする上でどんなことを大切にしていますか?
工場では10代から70代まで幅広い年代の170人ほどが働いています。仕事は楽しんでやるものだと思っているので、皆さんがリラックスして楽しく働きやすい環境づくりを心掛けています。やはり自分たちが楽しくないと、おいしいものは作れないと思いますから。

第二工場では、昨年から音楽を流し始めました。単純作業を黙々と続けていると集中力が途切れがちでしたが、音楽がかかると集中力が高まり、明るい雰囲気になって、時間が経つのがはやく感じます。また、いろんなジャンルの音楽を流すと世代で反応が違って、コミュニケーションもかなり増えました。

―今、古賀にお住まいですか?
はい、結婚後は夫の仕事の都合で北九州に住んでいたのですが、第二子の妊娠を機に古賀市に転居し、今は夫と子ども3人と暮らしています。工場で働くパートナーさんは古賀市に住んでいる女性が多くて、古賀は暮らしやすいと聞いたので引っ越しを決めました。実際に住んでみると、福岡市にも北九州市にも行きやすく、交通の便が良く、自然が豊かで海も山もあって、食べ物がおいしくて…魅力がいっぱい。それに何より人があたたかくて、地域を盛り上げようとする人たちもいて、まわりの人に恵まれていると感じています。

―ピエトロで働いていて良かったと思うのはどんなときですか?
私は新卒で入社してから、「ピエトロのドレッシングをかけたら、子どもが今まであまり食べなかったサラダを食べるようになった」という話をよく聞いて、「そんなことってある!?」と正直ちょっと疑っていました。でも、自分に子どもができて、その子たちが野菜嫌いだったのにピエトロのドレッシングをかけたら本当に食べるようになって。そんな会社で働いていることを心から誇りに思うようになりました(笑)。これからもピエトロで長く働いて、このおいしさを守り続けていきたいです。

ピエトロの代表的な商品であるドレッシング
ドレッシング、冷凍商品、パスタソースなど種類豊富なピエトロの商品

―最後に、これからチャレンジしたいことがあれば聞かせてください。
せっかく古賀市に工場があるので、もっと地域の方々と関わりを持ちたいと思っています。工場では3年前の3月9日、サンキューの日に「ありがとうプロジェクト」をスタートしました。それから毎月9日をパートナー企業様などに感謝の気持ちを伝える日にして、ご来社された運送会社の方などにプレゼントをお渡し、写真も一緒に撮って社内に飾っています。今までは挨拶を交わすだけだったのが近しい関係になり、笑顔が増えました。また、地域のゴミ拾いも定期的にやっていて、最近は工場のメンバーに加えて地域の方も参加してくれるようになっています。2025年秋に「Pietro Factory Park」がオープンしたら、より地域の方々とたくさん交流できることをとても楽しみにしています。

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
Facebookページでは最新の情報をお届けします。